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2008/12/31

コーヒー浪漫飛行

_rim0091年の瀬にコーヒーオタク時代のことを思い起こしていました。
先人の方々の著書をむさぼるように読み倒し、東京の名店を飲み歩き青年期を過ごした、若いとはいえない一介の会社員が独立開業しました。

その頃、コーヒーの味は焙煎人が創ることができるって信じ切っていたんです。はい。
そして、抽出の技術が伴ってうまいコーヒーが完成すると....だからそれはプロのお仕事、なんて偉そうに考えていた恥ずかしい思い出です。

一杯のコーヒーに込められる多くの方々の「手」、何よりも純粋にひたむきに生産現場で働く方々を思うとき、その思いを「おいしさ」に変えて多くの方々に楽しみ、そしてよろこんでいただける焙煎人になりたい!
そう思えたのは、スペシャルティコーヒーとの出会いから、生産現場に赴き肌で感じさせていただけたこと。

今年も一年、たくさんの方々の恩恵を一心に受けた元気いっぱいのコーヒー豆が多くに方々の元へ旅立っていきました。ありがとうございました!

種を植え、お手入れをして、丹念に収穫され、生産処理が済んで、どれにしようかとみんなでカッピングを繰り返し選び抜かれたコーヒーが港に運ばれるといった長い道のりを経て、横井珈琲に届きます。
その道のりを考えると焙煎はわずか20分に満たない「点」に過ぎない工程ですが、生産現場で育ったコーヒーの風味をエラーのない焙煎、いわゆるテロワールを活かした焙煎が大切です。
その焙煎が正常に行われたかどうかを客観的に見ていくのが毎日のカッピングで、焙煎の微調整もそのカッピングの結果でその都度見直していったり、コーヒー豆の状態を知る大切な行程です。

駆け出しの生意気なあんちゃんを黙らせ、改心させたのは2000年の夏の終わりの頃、一杯のコーヒーを一口飲んだときでした。
そのコーヒーはITC国連グルメコーヒープロジェクトという取り組みによってもたらされたもので、出会った頃はテストマーケティングがイタリア・アメリカ・日本で成果を上げたことから、カップ・オブ・エクセレンスの国際品評会へと発展し、ブラジルで始めて品評会が行われたのが1999年ですから、その翌年のことです。

私たちも2001年のブラジル・カップ・オブ・エクセレンスから参加していますが、品評会を通したくさんの生産者やコーディネーターの方々とのご縁とおかげで今があります。
そして!この一年ご愛飲いただきましたみなさまのおかげで無事一年を過ごさせていただきましたこと、心から感謝、御礼を申し上げます。
来年も横井珈琲をどうぞ、よろしくお願いいたします。
新年の営業は3日からです。よいお年をお迎えください。

今年一年の横井力の最高傑作?自画自賛画像は、今年11月に開催された「SCAJローストマスター委員会主催・第1回 ローストマスターリトリート」の時のものです。

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