エルサルバドル・モンテシオン
久々のモンテシオンです。
長いお付き合いとなったこの農園は、エルサルバドルのアウアチャパンにあり、2006年のカップ・オブ・エクセレンスに入賞しています。
オーナーのウルティアさんご夫妻は農園が抱える諸問題に積極的に取り組んでおられ、日頃より地域の社会貢献活動やレインフォレストアライアンスとう認証コーヒーの取り組みの他、ご主人が医師という立場から、常に地域の最前線において、ワーカーさん達の暮らしと健康を考えられております。
さて、遡ること2005年12月のこと。ささやかなながらクリスマスプレゼントを子ども達に...と送金いたしました。その翌年の2月、収穫の最盛期にはじめてモンテシオン農園を訪れた時、ウルティアさんが農園のプレゼンをしてくださいました。
すると、どうでしょう....クリスマスプレゼントにと送金したわずかなお金が、奨学金になっていたのです。金額にして12万円。
お聞きすると教科書など一揃え7000円ぐらいで準備ができ学校に通わせることができるそうなのです。
当時の私はコーヒーの生産現場の実態も何も理解していませんでしたので、ごくごく軽い気持ちでした。今思えば本当に恥ずかしくなるくらいの金額だったのです。
はじめて現場に赴き、彼らの暮らしぶりはじめ、おいしいコーヒーが生産される環境を知るきっかけとなったのがこのモンテシオン農園でした。2006年のことです。
この時、コーヒーのおいしさは労働環境や社会問題と直結するということを理解できたんです。安心こそ、おいしさを生み出す糧。そこにスペシャルティコーヒーの素晴らしさがあり、おいしいコーヒーを生み出す「共同作業」としての要は生産者のモチベーションだと確信できました。
その後、お母さん達が安心して収穫作業が出来るようにと、託児所の建設プロジェクトのお話しをお聞きして以来、毎年、私たちはコーヒー豆の売上げの一部をこの託児所の建設資金にと支援してまいりました。おかげさまで2008年には立派な託児所が完成いたしました。
看板にはMIKATAJUKUと掲げられています。ちょっと照れくさい気がしますが、この託児所が出来て以来、赤ちゃんをおんぶしての作業もなくなり安全ですし、子ども達も元気いっぱいです。
オレンジ、アプリコット、赤りんごの香り、クリーミーな舌触りとミルクチョコのような甘さが魅力です。
農園: モンテシオン/ Monte Sión
農園主: リリアナ・エレラ・デ・ウルティア/Liliana Herrera de Urrutia
町: アティキサヤ/Atiquizaya
地区: アウアチャパン/ Ahuachapán
標高: 1,375m
農園規模: 45.15 ヘクタール