南米の旅路その6/アグロ・タケシ 第2日目その1
アグロ・タケシ農園の2日目、疲れているはずなのに何故か朝の5時過ぎに目がばっちり冴え渡り、外に出るとまだ薄暗いんです。それでも少しすると空がだんだん赤くなって山々の間から太陽が登る様子は感動的でした。
前回のブログでは朝焼けの画像をご覧いただきましたので、今回はその直前の画像をご覧いただきます。
朝食は同じ敷地にある施設でいただきました。ここでも昨日に引き続きマウリシオさんがアグロ・タケシを振る舞ってくださいました。とても贅沢な朝です。
コーヒーカップが何となく日本を思わせる感じでしたが、ブラジル製のコーヒーカップでした。
やはり、ここでも朝食のメインはフルーツ。バナナのミルクシェイクとリンゴにキャラメルソースをかけたデザート。
朝食をゆっくり楽しみながら、タケシプロジェクトのお話しを色々と聞かせていただきました。Takesiのスペルは本当はTaquesiだったそうです。スペイン語でも同じくタケシと発音します。理由は日本のマーケットを戦略的に意識していたとのこと。赤字に白抜きの文字が当初の名称
前の夜、おいしいバーベキューをいただきながらお聞きした話に戻りますが、とある生産国からコーヒーの生産に詳しい博士を迎え、栽培や土壌改良の指導、相談をお願いしたことがあったそうです。やがてやっと収穫が出来るほどになり結果を報告した折り、「このような環境下ではコーヒーは育たないと思っていた」(標高が高いため)と云われたことを述懐されていました。それでも彼らは苦労の微塵も見せない。むしろ笑顔で清々しい。
初志を貫き今があるんです。そして、とても謙虚にお客様の要望に応えるべく、様々なチャレンジを試みようと更に志を高く持っている姿が眩しく敬服します。
タケシの由来についての話はまだありますが、画像と共にご覧いただいた方がわかりやすいと思いますので、次回に譲ることにしますが、今日はその一つを...
タケシは「人々を目覚めさせる」という意味があるそうです。素敵ですね!
ではここで、私たちとアグロ・タケシについて触れさせていただきたいと思います。今から4年前のロングビーチで行われたSCAA(アメリカ・スペシャルティコーヒー協会)のカンファレンスに遡ります。
丸山珈琲の丸山さん、桐生の伊東屋珈琲の伊東さん、八丁堀の珈琲屋めいぷるの関口さんらがカンファレンスの会場ではじめてアグロ・タケシと出会ったんです。偶然とは云え、今回の旅のメンバーで私を除く3名が当時、その場に居合わせたことになります。何か深いご縁があるんですね。
その後、私たちはボリビアのサンプルのカッピングを行ったとき、ダントツでアグロ・タケシが一番だったんです。でも、既にその時はアメリカのロースターとの間に3年間の独占契約が結ばれていたことが後でわかり、アグロ・タケシを手に入れることは出来ませんでした。かなり、がっくし。
でも、私たち以上にバイヤーとしての丸山さんの落胆が大きかったことは云うまでもありません。今でもよぉ〜く覚えています。
しかし!皆様がご存知の通り、女神は微笑んだんです!おほほぉ〜
2009年のカップ・オブ・エクセレンスでチャンピオンになったアグロ・タケシをポンド35.05ドルで落札に成功したんです。
そして、ここにもドラマがありました。
私たちはインターネットオークションのあった2009年11月19日はコロンビアに向かうため成田空港にいたんです。15時55分発のヒューストン行きの機内で固唾をのんでいました。セキュリティチェックを終えロビーに出たところで丸山さんが「やった!」と叫んだんですね。そこで一同は、アグロ・タケシの落札を知り、大歓声を上げたんです。日本に残ったメンバーがビットして見事落札に成功したんです。
更にうれしいことは続きます。アメリカのロースターとの契約が切れ、2010年に収穫されたアグロ・タケシは晴れて私たちの元へ届いたんです。現在のアグロ・タケシの年間生産量は最大で2トン弱。昨年は60kg麻袋でわずか18袋の収穫量でした。
その記念すべきアグロ・タケシを横井珈琲では9月にはご案内の準備が整う予定です。ぜひ、思い入れもたっぷりの私たちのアグロ・タケシをお楽しみくださいね!よろしくお願いいたします!
ではここで、話をアグロ・タケシ農園に戻します。
朝食をいただいた施設を出て、新しく2250mのところある農園を見せていただくために出発!
プランテーションに行く前に小さなヤナカチの町をぐるりと一周してくれました。目に入るものが全て珍しく、美しく車内からバシバシ撮りまくりました。
ばっちり晴天です!でもとても寒い!
ヤナカチ幼稚園のみなさん
右手前方に教会が見えますね
教会です
それにしても空がこんなに青とはぁ〜
到着!ここで約2000mあります
ここが約20ヘクタールのプランテーション2250mもあります。今日はそこからの長めをご覧に入れてお別れです!続く!
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