フォト

他のアカウント

« 8月の義援金集計結果のご報告 | トップページ | 南米の旅路その20/カルモ・デ・ミナス2日目その3 セルトン »

2011/09/01

南米の旅路その19/カルモ・デ・ミナス2日目その2

【7月31日】

シティオ・ダ・トーレを後にした私たちが最初に向かったのはセルトン農園ですが、向かう途中に何度も車を止め、ジャックスがあの山がセルトン、あの方向がサンタ・エレナ、そっちの方向にカケンジ、あの山の向こうにイペがあって...と説明してくれます。

P1250914
過去12回のブラジル渡航の経験がある丸山珈琲の丸山さんはよくご存知のことですが、私は「あ〜なるほど...」と、うなずくも中々覚えきれず(笑)

明らかにサント・アントニオ・デ・アンパーロの農園風景とは異なり、山岳地帯が広がっています。

P1250971_2
P1250972
いくつもの農園を通り抜け....

P1250944
P1250976
P1250967_2
ようこそ...

P1250990
ジャックスがカルモ・デ・ミナスで一番好だと教えてくれたポイントに到着!

P1250996
P1250987
農園ひしめくこの一帯は、ジャックスが小さい頃の遊び場だったのだそう。だから多分、ここ一帯の道は彼が一番詳しいのだろうとな...と、思います。

ジャックス本人もそう申しておりました。(笑)

カルモ・デ・ミナスはサンローレンソからそう遠くはないので、さぞや町の人々はよくご存知なのだろうと思いきや。観光地ということもあり、興味を示さないのだそうです。

以前、アメリカでトランジット中の空港で出会った静岡県在住のブラジル日系人の方に、私は夢中でカルモ・デ・ミナスのことを話しましたが、「カルモ・デ・ミナス」のことは知りませんでした。一緒にいた奥様(ブラジル人)もご存知ではなかったんです。

私が北海道人だからといって海の幸、山の幸などの産地のことを熟知しているか?と聞かれれば同じようなことか...と、納得。

ジャックスは子どもの頃、いつもこの周辺の農園で遊んでいたため、いつも焼けていたのだそうです。学校に行くと自分だけ日に焼けているので、友達によくからかわれたそうです。

さて、このポイントからセルトン農園とサンタ・イネス農園が見えるのですが、とても興味深い話しがありました。共にカップ・オブ・エクセレンスで何度も入賞経験のある有名な農園ですね。

テロワールはほぼ同一の環境にありますが、セルトン農園にアカイアという品種を植え、サンタ・イネス農園にはイエローブルボン種を植え、検証したところたところ、イエローブルボンの方が結果(カップ)がよかったそうなんです。

ジャックスは「マイクロクライメイト」(微小気候)の違いをしきりに強調して話していました。ボリビアのアグロ・タケシ農園でも同じような話しを何度も聞きました。

ですから、一概に何々という品種がいいとか、何々だから高品質というのは早合点なんだということです。私たちがスペシャルティコーヒーを学びはじめた頃、無我夢中でカッピングスキルの向上を目指していたこともあり、品種に関する知識はあったものの、それを関連づける勉強はあまりしなかったんです。むしろ、出来なかったといった方が正しいかも知れません。

カップ・オブ・エクセレンスの品評会においても農園やエリアはもちろんのこと、品種などの情報は完全に伏せられていますし、豆は粉の状態になっていますので豆の大小も全くわかりません。

ですが、パカマラという品種はとても個性的なので、経験から分かってしまうこともありますが、その先入観こそ落とし穴なのでいつも注意が必要だと思っています。

そして、もう一つ。パナマのゲイシャ種も非常に個性が強い品種ですね。

その土地にマッチした品種を植えるか?どのような生産処理が適しているかは、生産者が一番詳しいんですね。その裏付けは大学の研究室や農学博士に土壌や環境を含めた根拠によって導き出されることが多いようです。

そして、その結果は必ず目の前の「カップ」に表れてくるんです。

カルモ・デ・ミナスで一番眺めのいいポイントを後にして、セルトン農園を目指します。この場所からもうすぐのところにあります。

P1260009
Dsc_0191
おっ!セルトン農園が見えて来ました!

Dsc_0188_2
上の写真のほぼ真ん中あたりに写ってるのがセルトン農園の生産処理場です。長くなってしまいましたので、次回、詳しくお伝えします。ではまた!

« 8月の義援金集計結果のご報告 | トップページ | 南米の旅路その20/カルモ・デ・ミナス2日目その3 セルトン »

カップ・オブ・エクセレンス」カテゴリの記事

スペシャルティコーヒー」カテゴリの記事