4月13日と14日の両日、行わせていただきました。
今回もとても熱心な方々ばかりで熱いセミナーとなりました。
私自信も勉強になりましたし、何よりも愉しいひとときを過ごすことが出来ました。ご参加の皆様、ありがとうございました!
用意したサンプルは全部で7ロット。少し時間をかけてカリブレーション(味の摺り合わせ)を行います。抽出はフレンチプレスです。
今回は、希望される方にはカッピングスプーンを使っていただきました。普通に飲んでみたり、カッピングスプーンを使ってみたり、味わいの違いなども体験していただきました。(全員の方がスプーンを使われました)
初日はマンツーマン!
2日目の様子
A:グアテマラ・ラ・ベイヤ
B:グアテマラSHB
どっちがコマーシャルコーヒーでどっちがスペシャルティコーヒーか?といった探るようなテイスティングではなく、それぞれどんな魅力が潜んでいるのか?
熱い時、少し冷めかけたとき、すっかり冷めたとき。注意深く見ていただきます。
◎Aのコメント
まろやか、フルーティ、水の中にトマト、コーヒー特有の苦みがない、甘酸っぱい、やさしい、さわやか、土の香り、舌に苦みが残る、オレンジの香り、ボディが弱い
◎Bのコメント
ビター、香り強い、フルーティ、ナッツ、穀物、酸が強い、甘いような香り、まったりしたスープのよう、酸が強くとろんとした甘さがある、ボディがある、ドライフルーツ
こういった飲み比べはコーヒー生活の中では中々機会がないと思います。両日の結果は、Bのコマーシャルコーヒーに軍配が上がりました。香りや味の強さに引かれてしまいやすいんです。
一度、パブリックカッピングにご参加いただきました方のコメントが興味深かったのです。
「今までの好みはBでしたが、今はA(笑)」
みなさんコーヒー好きですから、色々なコーヒーに触れておられます。ですので、「馴染みの味」というものがありますが、このようにブラインドで味わっていただくことで客観的に見ていただくことが出来るわけです。
あれこれとご説明をさせていただき、みなさんのコメントも出尽くした頃。再度改めて飲んでいただき、加えましてそれぞれペーパードリップしたものとも比較していただきます。
するとどうでしょう(笑)コメントが一転します。
プロの私たちでも風味の強さ、酸の強さに引かれてしまいがちのこともあります。
大きな違いは味のきれいさなのです。
甘さの持続があるか?後味にさわやかさがあるか?を冷めていく過程で見ていくとわかりやすいです。
お尋ねいたしますと、多くの方が普段は深煎りのコーヒーを楽しまれているとのこと。
で、これまでのセミナーではカッピングスプーンは使用しませんでしたが、試験的にカッピングスプーンを使って味わっていただきました。
このようにカリブレーションは大切なので、少し長めに時間をとり、本番に備えていただきます。カップ・オブ・エクセレンスの品評会においてもほぼ1日かけてカリブレーションを行います。それは、同じ基準で評価する必要があるからです。
本番の5ロットを味わっていただき、ディスカッションしました。
1.コスタリカ・ロス・アンヘレス
ナッツ、チョコレート、さわやかな酸、なめらか、グレープフルーツ、甘い、冷めてから印象が上がった、ヴァニラ、ビターチョコレート、まろやか
2.ホンジュラス・オルヴィン
ブルーベリー、カシス、オレンジ、ロングアフターテイスト、チョコレート、クリーン、ビターチョコ、ヘーゼルナッツ、さらっとした、やわらかい酸、メイプルシロップ、マスカット
風味に印象度の高いコーヒーは色々とコメントが出てきますね!
3.ブラジル・サンタ・エレナ
チョコレート、やわらかで甘い持続感がある、グッドバランス、ナッツ、アーモンド、酸が柔らかい、後味がバターのよう、黒糖のような甘さ、ドライフルーツの熟成された深みある味わい
プロ顔負けのコメントが続きます!
4.コスタリカ・シン・リミテス
ナッツ、酸味少なめ、カシス、アプリコット、酸が柔らかい、ブラウンシュガー、なめらかだけど後引く甘さが控えめ、スイートスパイス、ハーブ、フローラル、黒糖、栗、麦、穀物を煮た匂い
5.ボリビア・マルセリーノ・カタリ
チェリー、ハニー、ヴァニラ、ベルベッティ、グリーンアップル、さわやかな酸、スイートスパイス、やわらかい酸、さわやか、黒糖、クリーミー
もーみなさん、素晴らしいコメントに圧倒されました!
と、このように複数の方とテイスティングをすると互いに刺激になりますし、なるほど...と思うことや発見がたくさんあります。
両日を通しまして、評価が高かったコーヒーは次の2ロットです。
一番は圧倒的に、ホンジュラス・オリヴィン、その次がボリビア・マルセリーノ・カタリでした。
将来的には初級のカッピングセミナーを行えるよう今から色々と準備を重ねていきたいと考えています。横井珈琲のセミナーの中でもこのテイスティングセミナーは3時間から3時間半と長めのセミナーになりますが、引き続き内容を吟味しより愉しく行わせていただけますよう、努力していきます。
次回もぜひ、多くの方々のご参加を心よりお待ちしています!ご参加いただきましたみなさま、本当にありがとございました!ではまた!