サン・ベネディートが間もなく完売し、同じくカルモ・デ・ミナス地区のセルトンに変わります。
この農園はカルモコーヒーのジャックスさんの母方にあたるイシードロファミリーの流れを汲みます。セルトングループの創始者、イシードロ・ペレイラさんのイニシャル(IP)はイペ農園の名前にもなっています。また、イペとは収穫時期に農園のあちこちでいっぺー見ることができる黄色い花で、ブラジルの「国花」なのだそうです。
私たちは、2002年ブラジルカップ・オブ・エクセレンスのチャンピオン、アグア・リンパ農園(クリスチーナ村)を当時の最高価格($12.85)で落札して以来、このカルモ・デ・ミナスにある複数の生産者の方々とのコミュニケーションがはじまり、現在に至っています。
セルトン農園があるカルモ・デ・ミナス地区はマンチケイラ山岳地域にあり、ミネラル・ウォーターの水源として知られており、他に類を見ない自然環境の中にあります。
また、この水源や緯度、標高、微小気候(マイクロクライメイト)、土壌など、様々な環境のコンビネーションは、素晴らしいスペシャルティコーヒーを育む重要な要素となっています。
そして、この農園はカルモ・デ・ミナスのコーヒーやブラジル・カップ・オブ・エクセレンスの歴史と共にあり、複数回の入賞経験があります。コーヒーの栽培は100年以上の歴史があります。
2001年のカップ・オブ・エクセレンスを境に広まった生産処理、パルプト・ナチュラル製法によって飛躍的に品質が向上しました。当時のブラジルと云えばナチュラル製法がスタンダードであった中に、画期的な生産処理としてたちまちこの地域に広まりました。
ブログを書いてふと頭をよぎったのが、「パルプト・ナチュラル」、「COE(カップ・オブ・エクセレンス)」、「アグア・リンパ」、「サマンバイア」(共に落札)などのキーワードでした。味方塾のみんなと出会って、スペシャルティコーヒーの勉強と共に、カッピングと焙煎スキルを身につけるのに必死だった頃。10年ひと昔といいますが、ちょっと前のような随分前のような....そんな感慨深さを感じてしまいました。
アプリコットやオレンジの風味、ハチミツやミルクチョコの甘さ、クリーミーな舌触りが魅力です。
農園名:セルトン/Fazenda Sertão
農園主:ナザレス・デァス・ペレイラ/Nazareth Dias Pereira
州:ミナスジェライス州/Minas Gerais
地区:カルモ・デ・ミナス/Carmo de Minas
農園の規模:800ヘクタール
栽培エリア: 170ヘクタール
生産処理方法:パルプト・ナチュラル/Pulped Natural
【(生産処理呼称)コーヒーチェリーの果肉を除去し、粘液質(ムシラージ)を付着させたままの状態で乾燥させる方式の名称】
品種:イエロー・ブルボン/ Yellow Bourbon