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2013/04/23

コスタリカ・ラ・リア・ドラゴン

2007年からお付き合いが始まったマイクロミルのラ・リアです。少し前には同じマイクロミルのラ・リア1900という農園をご紹介しましたので、ご記憶のお客様も多いかと思います。

オーナーのルイスさんが、私たちとのお付き合いが始まったことを昨日のことのようにお話ししてくれましたのは、2012年のコスタリカのカップ・オブ・エクセレンスのセレモニーを前にした、生産者とのミーティング、ラウンドテーブルの時、ルイスさんは一緒に参加していた、丸山珈琲の中原さんを前にこう切り出されました。

「今から5年前、Kentaroがはじめて、自分のコーヒーをマイクロロットとして買うと言ってくれた。それは10俵のだった。Kentaroがカップして買いたいと言っていると、フランシスコ(エクシクルーシブコーヒーという輸出会社の社長)から電話を受けたときはとてもうれしかった。今でもその時のことは忘れられない。」

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▲ルイスさんはこの時、ファン・ラモンさんのサモラ農園に次いで2位に入賞しました。2011年は5位に入賞している優良マイクロミルです。

そして、ルイスさんはこう続けられました。
「自分の子どもが農園を続けるかどうかはわからない。でもこの関係は、20年、30年と続けていきたいと思っている。それはお金のためだけではなく、このように毎年あなたたちがミルを訪れ、家に招くことが大変嬉しく、喜びである。」とおっしゃってくださいました。

このような出会いによって生まれたコミュニケーションは一代で終えてはならないんです。スペシャルティコーヒーの素晴らしさを後生に受け継いでいってこそ、より多くの方々に感動をお伝えしていけるからです。それこそが、それまでの努力や営みに華が咲くことだと思います。

2011年、ブラジルの買付で訪問した、サマンバイア農園のカンブライアさんもカルモコーヒーのジャックスさんも同じことをおっしゃっていました。ルイスさん同様、おばあちゃんやおじいちゃんの代から受け継いでいるからです。

ルイスさんは祖母の代からコーヒーの生産をされており、ルイスさんがお母さん、弟さんと複数の農園を切り盛りし、国際企業のメガミル(大型の処理場)にコーヒーチェリーを納めていました。ところがそれでは暮らしが成り立たず、マイクロミルをはじめるべく、アメリカに渡り働いて資金を蓄え、コスタリカに戻りはじめたのがこの「ラ・リア・マイクロミル」なのです。ですから、マイクロミルを始めたばかりの頃、日本のバイヤー、丸山健太郎氏との出会いはルイスさんにとってとても大きな出来事であったことがよくわかるお話です。

ルイスさんの処理場は本当に美しく、ゴミ一つもありません、ミルも美しくきれいに手入れされています。コーヒーの栽培に関しては変わらない毎年の営みであっても、気候条件や降雨量は毎年違います。それは自ずから施肥のタイミングや回数にも反映され、それらは全て経験に裏付けられています。ですから栽培や生産処理、土壌管理に関して、ルイスさんに質問するとすぐに答えが返ってきます。まるで子供の健康状態を把握しているお母さんのような感じを受けます。

そんなやり取りからも、毎年気候の変化があるにもかかわらずコンスタントに安定した品質を保っているルイスさんのコーヒーには脱帽です。今年の買付時のカッピングでも素晴らしいものがいくつもありました。そして、ルイスさんところのご家族、ご兄弟は本当に仲良しですので、そのエネルギーだけでもおいしいコーヒーが生まれる条件の一つなのだろうと感じました。ルイスさんのみならず、それは、コスタリカのマイクロミルのおいしさの秘訣かも知れません。どこのマイクロミルにお邪魔してもみんな仲がいいんです。

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▲ルイスさんの弟のオスカーさん、ラ・リア マイクロミルの乾燥処理場にて

私たちはこういったひとり一人の温かいお気持ちに支えられ、皆様に素晴らしいコーヒーをお届けできますことをとてもうれしく思いますし誇りに思います。もっともっと努力を重ね、より多くの方々にコスタリカのマイクロミルの素晴らしさをお伝えしたいです。ぜひ、ルイスさんとオスカーさんの素晴らしいコーヒーをご賞味ください。

ラズベリー、オレンジ、ピーチの風味、ハチミツの甘さと、なめらかな舌触り


生産処理場:ラ・リア/La Lia


地区:タラス/Tarrazu


小地区:サン・フランシスコ・デ・レオン・コルテス/San Francidco De Leon Cortes


農園主: ルイス・アルベルト・モンヘ オスカー・アドルフォ・モンヘ/
Luis Alberto Monge  Oscar Adolfo Monge


農園名:
ドラゴン/Dragon


標高: 1550m


品種: カツーラ/
Caturra


生産処理:
ウォッシュト/Washed(正確には、10%ムスラージを残して生産処理を行っている)


おまけ画像。ドラゴン繋がりでボリビアのエル・アルト空港に降り立った直後に撮影したドラゴン(龍)に似た雲です。


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