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2016/11/19

ボリビアで見たキタのダイチ

ちょっと間が空きました。引き続きよろしくお願いいたします。

開業したときは生産地のことなど想いを馳せることもなく、コーヒーオタク時代を通してもコーヒー豆(焙煎豆)とか淹れ方には強烈な興味がありましたが、海の向こうのことなど知る由もありませんでした。ところが、1999年10月、スペシャルティコーヒーに出会い、自分が慣れ親しんで来たコーヒーとの違いに唖然とし、一体これはどういうことなのかが気になり、知りたくてドタバタしていた頃を懐かしく思い起こします。

改めてコーヒーの勉強に必要性を強く感じながら、前に進めば進むほど生産地への想いは募って行きます。やがてはじめて生産地に赴き現地の空気に触れ帰国し、小さな自分を客観視し、そんな自分に何が出来るかを考えて考えて、また産地に行って....を繰り返して行く中、ホンジュラス西部にある電気も水道もないカングアル村の皆さんとの出会いはとても大きくはじめて生産者を意識させてくれた方々であります。この辺のお話しは、話せば長くなるし何度もあちこちで書いているので割愛します。(笑)
とにかく生産者=スペシャルティコーヒーを意識させてくれた方々がカングアル村の皆さんでした。感謝しています!
前置きが長いですね、相変わらず....(笑) ここからが本題です。
その後、その前後からカップ・オブ・エクセレンスの審査員も含め、色々な生産国に行かせていただきましたが、ボリビアのアグロ・タケシ農園にはじめて行ったときに見た光景が目に焼き付いて離れないのです。その時、もし誰かに「どこの国のコーヒーが好きですか?」と聞かれたら「ボリビアです!」と答えようとその光景を見た瞬間に決めたんです。

その後、あるマスコミの方との歓談の際、「あれ、横井さんの一番はホンジュラスでは?」と突っ込まれてしまいました。すぐさま、「いやほんの僅差で二番目になってしまいました。」と(笑)だってね、これ見てくださいよ、と、下↓の写真を見ていただきながら次の通りご説明したわけです。

P1240290 ▲谷間に流れるのはもちろん、タケシ川

この光景を見たとき、キタのダイチ北海道と重なったんです。
ものすごいスピードで頭の中を駆け巡りました....しかも天然色で....
炭鉱町、アイヌ先住民族とボリビアのコロニーと重なったのです。
ボリビアでは元々、鉱山従事者が集団居住を行い、「コロニー」というコミュニティを作って暮らしを営んでおり、これらコロニーの方々にコーヒーの栽培が伝わり盛んになりました。

そして、ボリビアコーヒーの素晴らしいバランスは他の生産国では代用できない特有の魅力があると思うんですね。そして、またその素晴らしいコーヒーを私たちにもたらしてくれる輸出業者のアグリカブ社の方々の熱い想いも加わり横井力にとってかけがえのない生産国なのであります。ではまた!

2015/01/27

ブラジルCOE・レイト・ハーベストから戻りました!

ブラジルCOE(カップ・オブ・エクセレンス)レイトハーベストの審査を終え、シカゴから成田に向かう機内で書いています。私のFacebookや工房横井珈琲のFacebookページ、あるいはまたJapan Roasters' NetworkのFacebookページでも今回の様子をお知らせしていますので、ここではちょっと角度を変えて書き進めます。

 

Dsc08660▲1位のSitio Biaixadao農園のオーナー、Antonio marcio da Silvaさん(右から3番目)

去年のブラジルCOEアーリーハーベストは1999年に第1回目のCOEベスト・オブブラジルが開催されてより100回目を迎え、これまでこの品評会を支えてこらえた伝説とも云うべき審査員方を招いての記念開催となりました。ITC国連プロジェクトから発展し、国際品評会への高まり、さらにはインターネットオークションを開催することを提唱されたスージー・スピンドラー女史は、この記念開催をもって最高責任者としての大役を退かれました。スペシャルティコーヒーの原点を底辺から支え、発展に導かれたご功績は自分の中では例えようもありません。

どこまでも小規模生産者に分け入り、最前線で支え取り組まれました。私は正義心の強い姿に非常に感銘を受、品評会でご一緒させていただく度、背筋が伸びる思いでした。大役を終えたスージー・スピンドラー女史に心からの感謝と共にこのプログラムの立ち上げから20年余り、その遺されたご功績に心からの敬意を表します。ここに一つの歴史が刻まれたように思います。そして、ここからが新しい歴史の始まりです。



P1130489 ▲2010年ルワンダCOEのスナップ(真ん中がスージー・スピンドラー女史)


そんなたくさんの思い満タンで迎えた2015年最初の品評会も奇しくもブラジルからスタート。アラシャというミナスジェライス州のセラード・ミネイロ地区の小さな町にある大学の施設をお借りして行われました。初日はおとなしめなナチュラルロットが大半を占めましたが、2日目から腰を抜かしそうなロットが幾つか現れ、「そうこなくっちゃ…」と、心の中で審査中につぶやいたのでした。 最終日のトップ10では4つのロットが90点を超えるプレジデンシャル・アワードに讃えられました。この品評会の魅力は生産者に敬意を表し賞賛を讃えるところにあると思います。一年の結果ですからね。

そして、このセレモニーは生産者の晴れ舞台なのです。そんな思いが反映してか、トップ10からの発表は審査員全員が立ち上がって拍手で讃えたのです。その輪の中にいることが出来たことは本当にありがたく感謝の気持ちでいっぱいでした。

そんな中、サマンバイア農園が20位に入賞したカンブライアさんは本当によろこんでいました。審査員として参加されていたACEの(カップ・オブ・エクセレンスを運営するNPO団体。Alliance for coffee Excellence)のシェリー・ジョーンズさんがカンブライアさんと私を前に祝福してくれました。彼女も長い間、このプログラムを支え続けている尊敬するカッパーであります。



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▲カンブライアさんとACEのシェリーさん


そして、カルモコーヒーズのジャックスさんが6位に入賞のアナウンスが会場に響き渡った時、感激はもちろん、現地でお祝いできたことがありがたく、カンブライアさんをはじめ共に歩んでくれた10数年の道のりを思うとき、決して楽な道のりではありませんでしたが、とても感慨深く思わせていただきました。 ことにサマンバイア農園のあるサント・アントニオ・デ・アンパーロは特に雨が少なく、コーヒーの生産にとても苦労されたとお聞きしました。それだけに入賞のよろこびは大きかったのだと思います。よろこびあう、分かち合うことこそ、特別な思いが募ります。


Dsc08663_1 ▲ジャックスさんと奥様のマリアナさん


カンブライアさんに「皆に見せたいから賞状を持って写真撮らせてください!」と伝えると、「ヨコイサンモッテ!カンブライアサン、シャシントリマス!」とにっこり微笑んでくれました。そして僕のiPhoneを手に取り撮影してくれたんです。(笑)うれしかったな。


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コーヒーの仕事を選んで開業した19年前、生産者のことなど知るよしもなく過ごしていた脱サラコーヒーマン(笑)は、ITC国連プロジェクトによって生産者の素晴らしさとスペシャルティコーヒーを知るきっかけとなりました。ですから、このカップ・オブ・エクセレンスのプログラムに私自身が育まれたと云っても過言ではありませんし、数多くの素晴らしい生産者との出会いは落札を機にお付き合いが始まりました。

さて、1位の農園はカツアイという品種で赤い実と黄色い実をミックスして作った特別ロットで挑み、見事1位に輝きました。セレモニーの時、わずか5ヘクタールの農地とお聞きし更に興奮が高まりました。息子さんとご一緒にセレモニーにお越しになられていましたが、顔をくしゃくしゃにしてステージに向かうオーナーと息子さんの表情にまたぐっときてしまいました。 この品評会のインターネットオークションは3月です。その結果を愉しみにお待ちください。

待望のお寿司をいただいて大満足。また明日から変わらない毎日を精一杯大切に過ごして参ります。もう少しで搭乗時刻。セロくんとノンちゃんが待つ、キタのダイチに帰ります!ではまた!

2015/01/20

2015年COEブラジル・レイト・ハーベスト/第一日

1月17日出発の朝は大雪の札幌を後にして、約1時間半遅れで成田空港に到着。夕方の便でシカゴを経由し、ブラジル・サンパウロのグァルーリョス国際空港到着。いつもだったら(買付)空港から陸路でカルモ・デ・ミナスやサント・アントニオ・デ・アンパーロと馴染みある生産地に向かうわけですが、今回は国内線のサンパウロ・コンゴーニャス空港から乗り換えて、約1時間と少しのフライトを経て、ウベルランジア空港に到着。そして、お迎えの車に乗って約2時間半のところにある、セハード・ミネイロ地区のアラシャという町に来ています。大雑把に言えば家を出てからたっぷり2日間の旅路です。

ご存じのとおり今、ブラジルは夏です。連日30度を超える夏日です。さて、今回の品評会はナチュラルプロセスを対象としたもので、近年のブラジルのナチュラルプロセスはクリーンな味わいに優れた風味特性を持った素晴らしいコーヒーが生産されています。

国内審査を経て、国際審査に残ったロットは44。4日かけて2014年に収穫されたもっと優れたコーヒーを選びます。私のCOEのデビューは2007年のニカラグア開催でしたが、そこの頃一緒に審査した方々はほとんど見かけなくなりました。今回も初めてとか3回目の参加という若い審査員が見だちます。また、オブザーバー参加も7名と例年から比べ若い審査員の参加が目立ち、アジア圏からの参加者の割合が高く、一頃ヨーロッパ勢が多かった時代を感じさせる本品評会です。

味の摺り合わせ、カップ・オブ・エクセレンスの品評会を運営するACE(Alliance for coffee ExcellenceというNPO)のプレゼン、地元のスポンサーからのプレゼンが一日かけて行われました。

品評会では、一年かけて精一杯生産したコーヒーばかりが並びます。いつもながら生産者の皆様に敬意を表し、襟元を正す思いで全力で審査にあたります。生産者の晴れの舞台は明日、幕開けです。


Dsc07965_2 ▲カリブレーション(味の摺り合わせ)の様子
Dsc07949_2 ▲ACEのシェリーさん、ヘッドジャッジのクリスさん

2014/11/27

ブラジル・サマンバイア・カチグア/ナチュラル

私たちがはじめてカップ・オブ・エクセレンスのインターネットオークションにエントリーしたのが2001年のこと。この時、落札に成功したのが13位に入賞したサマンバイア農園でした。一番お付き合いの長い生産者です。長い時を重ねた「信頼」と「絆」は品質に大きく反映されており、中でもナチュラルプロセスは、とてもクリーンな味わいで、甘さの持続やチョコレートの質感も大変魅力的です。

ナチュラルプロセスとは、ブラジルの伝統的な生産処理方法で、赤いチェリーのまま皮を剥かずにそのまま乾燥させる方法を云います。


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サンパウロにあるグアルーリョス国際空港から車で北北西方向に300kmほど進むと、サント・アントニオ・デ・アンパーロがあります。人口約 18,000万人(うち、郊外に6,000人)ほどの小さな町です。そして、この町を中心に半径50キロくらいにおさまる位置に約20の農園があり、その中にサマンバイアをはじめ、カイアナ、ボンジャーディンなど、以前、カップ・オブ・エクセレンスに入賞した農園がいくつかある名産地のひとつとして知られています。

オーナーのカンブライアさんは、高品質のコーヒーの生産と啓蒙に大変熱心です。伝統を守りながら新しい生産処理方法の考案や試験的に新しい品種の栽培など、様々なチャレンジを続けています。今回のカチグアもそのひとつです。この地区のコーヒーはカルモ・デ・ミナスの華やか味わいと異なり、ブラジルの伝統的なナッツやチョコレートを思わせる風味が特徴です。


カシス、グレープ、ブルーベリー、パイナップルの風味。チョコやブラウンシュガーの甘さ。濃厚な口当たり。ジューシーな後味。


農園名:サマンバイア農園/Fazenda Samambaia

農園主:エンリケ・ディアス・カンブライア/Henrique Dias Cambraia Samambaia

州:ミナス・ジェライス州 /Minas Gerais

地区:スル・デ・ミナス地区/Sulde Minas

町:サント・アントニオ・デ・アンパーロ町/Santo Antônio do Amparo

標高:1,200m

品種:カチグア/Catiguá
*イエローカトゥアイとティモールのハイブリッド種

生産処理:ナチュラル/Natural

2014/11/23

コスタリカ・シン・リミテス

コスタリカの首都サン・ホセより、ニカラグア国境に向けて30km北西に進んだ先にある、ウエストバリー地区ナランホという町にシン・リミテス マイクロミルがあります。(Sin=無い、Limites=限界...シン・リミテスは限界がないという意味)今年もハイメさんと奥様のマイベルさんが作ったコーヒーをご紹介できますことをとてもうれしくまた、誇りに思います。

シン・リミテスに出会ったのは2006年の買付カッピングの時に遡ります。素晴らしいコーヒーであることはわかりましたが、どれだけ素晴らしく、どれだけポテンシャルを秘めているのかが、当時の自分にはよくわからなかったのです。以前書いたブログに「シン・リミテス」を取り巻くキーパーソンをはじめその時の思いを綴っています。よろしければこちらをご覧ください。

Dsc_6241 ▲手前がオーナーのハイメさん、奥がブルマスのファン・ラモンさん


P1030145 ▲奥様のマイベルさんとエマニュエルくん

現在発売中のエルバス・ヴィジャサルチとは隣同士にあり、親戚同士の関係でもあります。オーナーのハイメさんは、まるで「芸術家」と言っても過言ではないほど、大変丁寧にコーヒーを扱い、卓越した生産処理技術とコーヒーにかける熱い思いにより、毎年高品質のコーヒーを届けてくださっています。毎年安定的に素晴らしいコーヒーを作る数少ない生産者のお一人です。私は心から尊敬しています。今回のロットは、彼らの所有するエマニュエル農園で栽培されたコーヒーチェリーを使用しています。エマニュエルはご子息の名前から名付けられました。今年もすばらしいロットが届きました。透明感があり非常に繊細な酸の質、持続する甘さと余韻、ぜひ、お愉しみください。


チェリー、アプリコット、プラム、ミルクチョコの風味。ブラウンシュガーとハチミツの甘さ。きめ細かくクリーミーな舌触り。


小規模生産処理場(マイクロミル):シン・リミテス/Sin Limites

農園: エマニュエル/Emanuel

地域:ウエストバリー/West Valley

小地区:ナランホ/Naranjo   ラウルデス/Lourdes

オーナー:ホセ・ハイメ・カルデナス/José Jaime Cardenas マイベル・カルデナス/Maribel Cardenas (ご夫妻)

標高:1,500m

生産処理方法:ハニープロセス/honey Process
コーヒーチェリーの果肉を剥ぐとコーヒー豆は粘液質に覆われています、乾燥処理の段階で、その粘液質(コスタリカではハニーと呼称)をつけたまま、アフリカンベッドと呼ばれる目の細かい風通しのよい網棚の上で乾燥させます。粘液質を取り除く割合(あるいは全く取り除かない)によって、味に違いが生まれています。除去率をどのくらいの割合にするのか決定するにも、豊かな経験と高い技術が必要となります。

品種:ビジャサルチ/Villa Sarchí

カップ・オブ・エクセレンス入賞歴:2008年2位、2011年26位、2013年19位

2014/11/12

ボリビア・インキシヴィ

このコーヒーは、ラパス県、南ユンガスに位置する、インキシヴィという地域に点在する複数の小規模生産者のチェリーによってロットが作られています。標高1,700m〜1,850mからなる肥沃な土地で生産されています。現在発売中のイリマニとは反対側の標高の高いエリアになります。

この周辺の小規模生産者が育てるコーヒーは「肥沃など土壌」を裏付けるかのように、口に含んだときの質感や甘さが素晴らしく、丁寧な生産処理はクリーンな味わいとバランスに生かされています。
ここ数年は2車線に整備されてガードレールもある新道が整備されたため、この旧道はほとんど使われなくなりましたが、買付の帰り道たまたま新道が工事中だったため、旧道「デスロード」を通らなければ飛行機に乗り遅れるため、はじめてデスロードを体験しました。落ちたら最後、誰も助けにはいけないデスロードとしても有名です。新道もよくなったとはいえやはり一般的な峠とは比較できないほどスリルがあります。

さて、このボリビア・ユンガス地域までの道のりは、自宅を出てから一番遠い生産地なんです。私たちの買付をサポートしてくださっている、アグリカブ社のペドロさんファミリーをはじめ、カッピングラボの皆さんは熱いおもてなしと、素晴らしいコーヒーを用意して迎えてくれます。アグロ・タケシも同様ですが、壮大さとスケール感のある味わいは他に類を見ません。加えてサポートしてくださる方々の思いもあり、語り尽くせない魅力に満ちあふれています。このお話は止まらなくなりそうなので、別な機会にゆっくと詳しくお伝えできればと思います。

Dsc01302 ▲デスロードと呼ばれるコロイコに通じる一本道はガードレールなどはありません。


アプリコット、ピーチ、ナッツの風味。まろやかな口当たり。ミルクチョコやブラウンシュガーのような甘さ。


県:ラ・パス/La Paz

地域:南ユンガス インキシヴィ /South Yungas  Inquisivi

生産処理:水洗式・アフリカンベッド/Washed African bed

発酵時間:16〜18時間(発酵槽では水は使用しません)

乾燥時間:6日〜7日

標高:1,700m〜1,850m

品種:ティピカ85% カツーラ15%/85% Tipica and 15% caturra

2014/10/24

コスタリカ・ファラミ【COE 2013 3位】

マイクロミルをはじめたばかりの2012年、初めてファラミマイクロミルを訪れました。それまではコーペ・ドータというメガミル(大規模生産処理場)にコーヒーチェリーを収めていました。はじめての輸出ロットとして販売し、その翌年である昨年2013年に初めてカップ・オブ・エクセレンスに出品し見事3位に入賞いたしました。
 
はじめて訪れた時、最初に目に入ったのが授乳中の大きな豚でした。ファラミでは豚の他、ニワトリや複数の珍しい鳥も飼われていました。家畜による有機肥料や、農園の資源やエネルギーの再利用を最大限に行い、農園の環境保護にも力を入れ取り組んでいます。清潔に手入れされた飼育場所やマイクロミルがとても印象的でした。

FARAMIという名前はオーナーご夫婦の ファヤスFallasとラミレスRamirezを合わせた言葉で、家族の絆の証です。


Dscn1350 ▲オーナーご夫妻とお嬢さん


青リンゴ、オレンジ、プラム、ハチミツの風味、ブラウンシュガーの甘さ、素晴らしいバランスとクリーンな味わい、なめらかな口当たりが魅力です。


オーナー:ファン・ルイス・ ファヤス  マリア・エウヘニア・ラミレス/Juan Luis Fallas Mata  Maria Ramirez

地域:サンタ・マリア・デ・ドタ/Santa Maria de Dota

地区:タラス/Tarrazu

マイクロミル(小規模生産処理場):ファラミ/FARAMI

品種:カツアイ/Catuaí

生産処理方法:セミウォッシュト /Semi Washed

乾燥処理:アフリカンベッド/African Bed ※ビニールハウス

2014/10/18

グアテマラ・ラ・ブレア

ラ・ブレアとは、マタケスクイントゥラという小さな町に住む「50世帯の集落」を意味しています。当初、町の名の通りおよそ50名の小規模生産者によって構成される協同組合でしたが、2009年には28名となり、カリスマ的な組合のリーダー、ラファエルさんの病死により、メンバー間で権力闘争が起き、悪事を働くものまで出てきてしまう事態に発展。そのため、メンバーのみなさんは誰も信じることが出来なくなり、組合にチェリーを持ってくる生産者が激減し、2009年94俵だった収穫も2010年には20俵しかありませんでした。組合を離れていったメンバーの多くはコヨーテという仲買人にチェリーのまま、売ってしまったのです。

2012年に訪問した時は僅か7名のメンバーしか残っていませんでしたが、みなさんの表情は明るく結束は固く、強い信頼関係を痛切に感じ、胸がいっぱいになりました。特別な強い想いで繋がれた「絆」と特別なコーヒーが私たちを待っていてくれました。私たちはこのことをとても誇りに思っています。


■これまでの詳しい経緯はこちらをご覧ください。↓

今年のラ・ブレアは中煎りにしました。
ラ・ブレアならではのオレンジの酸が際立っていたからです。冷めるごとにチョコレートの印象と甘みが増す味わいをどうぞ、お愉しみください。

P1310393▲元リーダーのラファエルさんの息子さん、イルダさん、カルロスさん、マルコスさん

オレンジ、チェリー、ピーチ、ヘーゼルナッツの風味、キャラメルや黒糖のような甘さ、クリーミーな舌触り。


小規模生産者組合:ラ・ブレア/La Brea(農園の数は6つ、メンバーは7人)

村:マタケスクイントゥラ/Mataquescuintla

地域:ハラパ/Jalapa

標高:1500m〜1600m

生産処理:水洗式/Washed

パナマ ・エリダ /フーリーウォッシュト

パナマコーヒーは「ボケテ」「ボルカン」「カンデラ」の三つの主要産地があります。私たちが長くお付き合いのある農園の多くは、ボケテ地区にあり、「エリダ農園」「ママ・カタ農園」そして、「ドン・パチ農園」などがあります。今年は複数のパナマ産ゲイシャをご紹介させていただき、大変ご好評いただきました。
パナマは小さい国で、年間10万俵のコーヒーが生産されますが、その70%が国内消費に当てられており、地方消費のためにコーヒーを輸入している国でもあります。生産国にして消費国でもあるわけです。面白いですね。また、生産国でありながら、主要産業はコーヒーではなく、金融、物流、パナマ運河がメインです。他の中米諸国とはこのあたりが大きく違います。
1918年より、ラマスタス一家によって営まれている、パナマのボケテ地区にある農園です。中米でもっとも高い火山のひとつ、バル火山の裾野にあります。大変急斜面で、標高1,670~1,960mにあり、国内でもっとも標高が高い地域に位置しています。エリダ農園は国定公園内にあり、敷地全体で64ha、このうち30%がコーヒーが栽培されています。訪問時サビ病は発生していませんでした。
農園は国定公園の保護林に囲まれ、他の木を切り倒してコーヒーを栽培することは出来ないがオープンスペースがあり、そこで他の木を切らなければ植えて良い事になっています。標高が高くなると、寒暖の差があってコーヒーの生育にはとても厳しい環境で、コーヒーチェリーが赤く熟するまでにはとても時間がかかるためコストがかかりますが、コーヒーチェリーの比重が重くなり、香りや酸の質がとてもユニークで豊かになります。ここでゲイシャを植えようと決断された、お父様のフェリペさんがこのエリアにかけた情熱は計り知れません。



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▲オーナーのラマスタスファミリーの皆様



P1360875 ▲エリダ農園はナショナルパークの中にあり様々なフルーツが野生してます。写真は中米の標高の高い農園でよく見かける、木になるトマト、ツリートマト。


パッションフルーツ、マスカット、オレンジの風味、ハチミツの甘さ、レモングラスの香り、シルキーな口当たりとジューシーな後味。


農園名: パナマ・エリダ/Panama Elida
地区:チリキ県/Chiriqui
小地区:ボケテ地区 アルト・キエル/Alto Quiel,Boquete
農園主:ラマスタス一家/Lamastus Family
標高:1,850m〜1960m
品種::レッド・カツアイ/Red Catuai
生産処理:フーリーウォシュト/Fully Washed
農園面積:64ヘクタールコーヒー栽培エリア:30ヘクタール

2014/09/07

パナマ・エリダ/ハニー&ナチュラル

パナマコーヒーは「ボケテ」「ボルカン」「カンデラ」の三つの主要産地があります。私たちが長くお付き合いのある農園の多くは、ボケテ地区にあり、「エリダ農園」「ママ・カタ農園」そして、「ドン・パチ農園」などがあります。今年は複数のパナマ産ゲイシャをご紹介させていただき、大変ご好評いただきました。

パナマは小さい国で、年間10万俵のコーヒーが生産されますが、その70%が国内消費に当てられており、地方消費のためにコーヒーを輸入している国でもあります。生産国にして消費国でもあるわけです。面白いですね。また、生産国でありながら、主要産業はコーヒーではなく、金融、物流、パナマ運河がメインです。他の中米諸国とはこのあたりが大きく違います。

1918年より、ラマスタス一家によって営まれている、パナマのボケテ地区にある農園です。中米でもっとも高い火山のひとつ、バル火山の裾野にあります。大変急斜面で、標高1,670~1,960mにあり、国内でもっとも標高が高い地域に位置しています。エリダ農園は国定公園内にあり、敷地全体で64ha、このうち30%がコーヒーが栽培されています。訪問時サビ病は発生していませんでした。

農園は国定公園の保護林に囲まれ、他の木を切り倒してコーヒーを栽培することは出来ないがオープンスペースがあり、そこで他の木を切らなければ植えて良い事になっています。標高が高くなると、寒暖の差があってコーヒーの生育にはとても厳しい環境で、コーヒーチェリーが赤く熟するまでにはとても時間がかかるためコストがかかりますが、コーヒーチェリーの比重が重くなり、香りや酸の質がとてもユニークで豊かになります。ここでゲイシャを植えようと決断された、お父様のフェリペさんがこのエリアにかけた情熱は計り知れません。



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さて、パナマといえば、ゲイシャという品種が注目される前と後で、コーヒーの歴史が変わったことで知られています。それは、ある特定の区画のロットから、エチオピア・イルガチェフェを彷彿とする華やかな香りを有するコーヒーが発見されたことにはじまり、2004年のベスト・オブ・パナマという品評会では、当時の最高価格でエスメラルダ農園が落札されて以来のことで、現在もゲイシャ種の人気は続いています。

このエリダ農園のゲイシャ種の中でも極めて少ない生産量であり、ピュアゲイシャと称される「グリーンティップ」をご紹介しましたが、今回は同じ農園のレッド・カツアイという品種のプロセス別のコーヒーをご紹介いたします。飲み比べなど試飲会でもご紹介したいと思いますので、ぜひ、お試しください。



Dsc00421_2 ▲エリダ農園はナショナルパークの中にあります。



【ハニー・プロセス】
ピーチ、パイナップル、パッションフルーツ、メロン、マスカットの風味。ブラウンシュガーの甘さ、クリーミーで広がりある質感。


【ナチュラル・プロセス】
メロン、パパイヤ、マンゴー、ピーチ、パイナップルの風味。ブラウンシュガーの甘さ、クリーミーでとろりとした質感。



農園名: パナマ・エリダ/Panama Elida

地区:チリキ県/Chiriqui

小地区:ボケテ地区 アルト・キエル/Alto Quiel,Boquete

農園主:ラマスタス一家/Lamastus Family

標高:1,850m〜1960m

品種::レッド・カツアイ/Red Catuai

生産処理:ハニー/Honey  ナチュラル/Natural

農園面積:64ヘクタールコーヒー栽培エリア:30ヘクタール

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